売上を支えるのは、華やかなメインアイテム(Aランク商品)だけではありません。実はセット率を支えているのは、目立たないけれど確実に「プラス1点」に繋がる名脇役アイテムです。
今回は、Excel(スプレッドシート)を使って、あなたの店舗の「名脇役」を見つけ出す方法を解説します。
なぜ「売上金額」だけで見てはいけないのか?
通常のABC分析は「売上金額」で行いますが、セット率向上を目指すなら「販売数量」で分析するのがアパレルExcelラボ流です。
- 売上金額のAランク: 単価が高いアウターやセットアップ(主役)
- 販売数量のAランク: 靴下、インナー、アクセサリー(名脇役)
セット率を上げるためには、主役に何を添えるかが鍵。だからこそ、「数がいっぱい出ている小物」を特定することが重要なんです。
【実践】名脇役を見つける3ステップ
ステップ①:データの準備
POSレジから「商品別売上データ(期間:1ヶ月程度)」をダウンロードして、スプレッドシートに貼り付けます。必要な項目は以下の3つ。
- 商品名
- 売上数量(ここが重要!)
- 売上金額

ステップ②:数量ベースで並び替える
「売上数量」の多い順にデータを並び替えます。

フィルター(ExcelならCtrl➕Shift➕L)をかけて売上数量(B列)を降順にするだけ
ステップ③:構成比と累計構成比を出す
全体の数量に対して、その商品が何%を占めているか計算します。
- 構成比:
=個別の数量 / 全体の合計数量 - 累計構成比: 上から順番に%を足していきます。
ここで、累計70〜80%を占める商品(数量ベースのAランク)を特定してください。そこに「低単価なのに爆発的に売れている名脇役」が隠れています。

= B2 / SUM(B$2:B$19) = 個別の数量 / 全体の合計数量

E2のセルには靴下Bの数量構成比を持ってきたいので =D2 でOK!
E3のセルから =D3+E2 = 隣のセルの構成比 + 上のセルの構成比

「名脇役」を接客にどう活かすか?
分析して終わりではありません。ここからが店長の腕の見せ所です。
- セット率の公式を作る: 「このセットアップ(主役級)には、必ずこのTシャツ(数量Aランク)を添えて試着室へ持っていく」というセット組を店内のルールにします。
- レジ横・試着室前の配置: この分析で特定した靴下・ブレスレット(名脇役)を、お客様の動線に戦略的に配置します。
まとめ:データは「接客のヒント」の宝庫
「何を売ればいいかわからない」と悩む新人スタッフに、この分析結果を見せてあげてください。「これをおすすめすればいいんだ!」という安心感が、積極的な接客に繋がります。
Excelで数字を追うことは、現場のスタッフを迷わせないための「優しさ」でもあるのです。
昔の私のようにただただ「セット率を上げるよう意識しよう」と言い放つより100倍優しいです。
教育が苦手だなという店長はぜひ分析してみてください。感覚で「これって売れるんだよね」と思っていただけの店長から裏付けを持って「これは売れる」と自信を持ってスタッフに言ってあげられるだけでいいんです。





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