こんにちは、アパレル Excel分析ラボの主任研究員、ゼロです。
第4回のテーマは、店舗の健康状態を測るバロメーター「平均(AVERAGE関数)」です。 しかし、今回の研究は少しだけ踏み込みます。実は、Excel初心者が最も陥りやすい「平均の罠」があるからです。
「平均」は、店舗の健康診断
売上の合計(SUM)は店舗の「体力」ですが、客単価やセット率といった「平均値」は、店舗の「体調(健康状態)」を表します。
平均を知ることで、「なぜ売上が上がったのか/下がったのか」の理由が、客数にあるのか、接客の質(単価)にあるのかが明確に見えてきます。
合計(SUM)がわかれば、平均(AVERAGE)も簡単
「平均を出すのは計算が面倒そう」と思うかもしれませんが、安心してください。前回のSUM関数が使えれば、あなたはもうAVERAGE関数もマスターしたも同然です。
Excelに「この範囲の平均を出して!」と頼む言葉は AVERAGE(アベレージ)。
公式:
=AVERAGE(合計したい範囲)
「=SUM」と打っていたところを「=AVERAGE」に変えるだけ。マウスで範囲を選ぶ操作は全く同じです。 一つひとつ割り算(売上 ÷ 客数)を電卓で叩く時間は、もう必要ありません。

⚠️ 研究員 ゼロの警告:その平均、間違っていませんか?
ここで、多くの店長がやってしまう「平均の罠」についてお話しします。
例えば、スタッフAさんの3日間の客単価を分析するとしましょう。
- 月: 8,500円(接客数 1人)
- 火: 9,200円(接客数 100人)
- 水: 7,800円(接客数 50人)
この3つの数字を AVERAGE 関数で計算すると、答えは 8,500円 になります。
しかし、これは「正しい客単価」ではありません。
なぜなら、「1人しか接客しなかった月曜日」と「100人接客した火曜日」を、同じ重みで計算してしまっているからです。
正しい計算(実態)はどうなるか?
- 総売上:1,318,500円
- 総客数:151人
- 本当の客単価:1,318,500 ➗ 151 = 8,731円
その差、231円。
たったこれだけ?と思うかもしれませんが、これが1ヶ月、1年となると、データは大きく歪んでしまいます。
結論:AVERAGEと割り算を使い分けよう
では、どう使い分けるのが「プロの店長」なのか。
「AVERAGE関数」を使うべきとき → 「スタッフAさんは、毎日だいたいどのくらいの単価をキープできているか?」という、**個人の日々の安定感(ムラ)**を見たいときに使いましょう。
「全体の客単価・セット率」を出すとき → =SUM(売上) / SUM(客数) で計算する。これが最も正確です。
まとめ:数字の裏側にある「重み」を感じよう
今回は、AVERAGE関数の基本と、その裏に隠れた注意点を研究しました。
- 平均は
=AVERAGE()で一瞬。 - ただし、客数などの「重み」が違う数字の平均には注意。
- 「全体の成果」は割り算で、「日々の推移」はAVERAGEで。
エクセルは計算を間違えませんが、人間は「計算のさせ方」を間違えることがあります。 正しい知識を持って、店舗の健康状態を正しく診断できる店長を目指しましょう。



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