1つ前の記事では、「売上高に騙されず、粗利額を守る重要性」をお伝えしました。利益を守る感覚が身についてきたあなたに、次に立ちはだかる壁。それが「在庫の滞留」です。
「店がパンパンで新作が出せない…」 「売れない在庫がずっと棚を守っている…」
そんな悩みを解決する武器、「在庫回転率」をExcelで可視化してみましょう。
これを知るまでなんとなく「これは売れてる」「これは売れてない」を体感で判断するしかなかった。
でもこんな簡単な作業で裏付けを持って判断できるようになるなんてと思うはず!しっかりついてきてください!
在庫は「資産」ではない?時間が経てば「負債」に変わる
洋服は腐らないと思ってませんか?実際には腐らないですが、考え方は「生鮮食品」と同じです。 投入された瞬間が一番価値が高く、時間が経つほど価値は落ち、最終的には「棚を占領して家賃(コスト)を食い潰すだけの存在」になります。
これを防ぐための指標が「在庫回転率」。 「今ある在庫が、今のペースで売れると何週間で空っぽになるか?」を測る物差しです。
【Excel実践】カテゴリー別の「回転週数」を可視化しよう
セレクトショップを例に、主要なカテゴリーごとの回転状況をグラフにしてみましょう。
準備するデータ
- カテゴリー(トップス、ボトムス、バッグ・シューズ、アクセサリー等)
- 現在の在庫金額
- 直近1週間の売上金額
計算式
Excelのセルにこう入力してください。
= 在庫金額 ÷ 直近1週間の売上金額
これで「このカテゴリーの在庫は、あと〇〇週間分ある」という数字が出ます。

グラフで見抜く「居候在庫」の正体
数字だけ並べてもピンときません。そこで、「目標ライン付き棒グラフ」を作ります。
- 棒グラフ: 各カテゴリーの「回転週数」
- 目標ライン(赤線): 自社の目標(例:6週間以内)

- 「カテゴリー」「在庫回転週数」「回転目標」の3つの列を選択します。
- メニューの [挿入] > [グラフ] をクリック。
- グラフエディタの「設定」タブで、グラフの種類を [複合グラフ] にします。
このグラフで何がわかる?
目標の「6週間」を大きく超えて、14週間と伸びている棒。それこそが、あなたの店で「家賃も払わずに居座っている居候(滞留在庫)」です。
「トップスは4週で回っているのに、シューズだけ14週もかかっている…」 この事実がグラフで浮き彫りになった時、店長としての本当の仕事が始まります。
値下げは「敗北」ではなく「場所空け」
回転が遅い在庫をグラフで見つけたら、迷わず手を打ちましょう。
- 目立つ場所に移動する(VMDの変更)
- コーディネート提案を強化する(関連販売)
- それでもダメなら、勇気を持って「値下げ」する
値下げは利益を削る行為ですが、それ以上に「売れない在庫をいつまでも置いて、新作(売れるチャンス)を逃すこと」の方が罪深いのです。
まとめ
「在庫があるから安心」は、今日で卒業です。 グラフを定期的にチェックして、常に「回転が速い、新鮮な店」を維持しましょう。
あなたの棚に並んでいるのは、お客様をワクワクさせる「新作」ですか?それとも、もう誰も見ていない「化石」ですか?
本部が何もやってくれないから・・・ではなく、自分でおこせるアクションを起こすこと。これこそが店長としての仕事の楽しみ方の一つです。
まずは今日、在庫回転週数を出してみることから始めてみませんか?
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