店長不在でも売れる店へ。スタッフが納得する「根拠ある指示」の出し方【アパレルExcelラボ初級編】

初級編

「売上を上げて」という指示が、スタッフを迷わせる理由

店長がいない日に売上が落ちる。次の日出勤して数字を確認し、「なんで?」と聞いても、スタッフからは「客数が少なかったです」「接客は頑張ったんですけど……」という答えしか返ってこない。そんな経験はありませんか?

これはスタッフがサボっているわけではありません。「売上(¥)」という大きな数字だけを目標にしているため、具体的に何を頑張れば「合格」なのかが見えていないだけなのです。

店長がいない日こそ、スタッフに「今日はこれだけを意識しよう」という具体的で達成可能なモノサシを渡す必要があります。

これがないと休み明け、何を見てスタッフを褒めるの?というくらい必要です。

「売上良かった・悪かったね〜」というだけの店長にならないようにこれだけはおさえていきましょう。

【店長の分析術】Excelで「売上の健康診断」をしよう

スタッフに指示を出す前に、まずは店長が昨日のレジデータ(POS)をExcelで解剖しましょう。入店客数カウンターがないお店でも、レジを通った「結果」だけで十分分析できます。

見るべきは、この単純な掛け算です。

売上 = 客数(買上客数) × 一点単価 × セット率

Excelのシートに、昨日の実績を入力して算出してみましょう。

  • 一点単価(¥): 総売上 ÷ 総販売点数
  • セット率(点): 総販売点数 ÷ 客数

ここで「どこで負けているか」を特定します。

  • 一点単価が低い: 単価の低い雑貨ばかり売れている(重衣料の接客が弱い?)。
  • セット率が低い: 1点買いのお客様がほとんど(プラスワンの提案が漏れている?)。

「一点突破」の指示に変換する

分析ができたら、スタッフには「今日、これだけをやろう」という一点に絞った指示を出します。

  • セット率が課題なら: 「今日は売上金額は一旦置いておこう。その代わり、試着室に必ず『プラス1点』の提案を持っていくことを徹底して、セット率1.3を目指してみて!」
  • 一点単価が課題なら: 「今日は新作のジャケットを1人1回は羽織ってもらうことをゴールにしよう。売れなくてもいいから、良さを伝える練習だと思って!」

「売上」という結果ではなく、「プラス1点の提案」という「動作」を指示することで、スタッフの心理的ハードルは下がり、店長がいなくても自走しやすくなります。

まとめ:数字は「詰めるため」ではなく「守るため」にある

店長が戻った時、売上の合計だけを見て一喜一憂するのは卒業しましょう。 「売上は予算に届かなかったけど、セット率は目標の1.3を超えてるね! 提案をしっかり頑張ってくれた証拠だよ」

そんな風に、プロセスを正当に評価できる共通言語(数字)を持つことが、店長不在でもスタッフが自信を持って動けるお店への第一歩です。

感情や勢いだけで指示を出すと何が良かったのか、どう悪かったのかが共通認識になりにくくスタッフは店長に褒められても叱られてもどちらにしてもちょっとした不信感が生まれてしまいます。

褒めるにしても注意するにしても数字を織り交ぜながら話すことで「この店長はしっかり見てくれているんだ」という信頼関係に変わっていくと思いますので意識してみてください。

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